こんにちは。
ちびフェスプロデューサーの さとうゆきです。
頑張る個人店舗のオーナーさんを応援したく、雑貨屋経営の経験からブログを始めました。
ちびフェスプロデューサーの さとうゆきが爆誕するまでのストーリーをお届けしております。
誕生から雑貨屋開業を決心するまでのストーリ(前編)はこちら
後半は、雑貨屋開業後の苦悩からちびフェスまでを一気にお届けいたします。では行ってみよう!
毎日の暮らしを楽しく丁寧に。
夫からの一言で、育休中に雑貨屋開業を決心し、退職。
開業には、夫も義両親も賛成してくれた。
唯一反対したのは、実家の母だった。
母は、自営業の苦労を誰よりも知っているからだ。母の口癖は「結婚するならサラリーマン」「会社勤めはいいよーー!」だった(笑)
しかし、私はその時の母の反対が嬉しかった。
それは、世の中満場一致の賛成は、既に前例があるということ。
うまくいくイメージが出来上がっている。 それは私にとってはチャレンンジではない。
ワクワクしない。
「商売はそんなに簡単じゃない」と厳しい目で見ていてくれる人がいるからこそ、 気を引き締めて頑張れると思った。
正直、1歳の娘を保育園に預けて好きなことをやるのは、後ろめたさもあった。
なので、母の反対意見は「娘(孫)の味方」なのかな、とも思った。 大きな愛情を感じた。
34歳。川崎(新丸子)に雑貨店をオープン。
「毎日の暮らしを楽しく丁寧に」をコンセプトにした、 路地裏にある10坪程の雑貨店。 日本のクリエイターを応援したく、全国から手仕事にまつわるの作品をセレクト。
雑貨店オープンまではとにかく必死だった。
そして迎えたオープン当日。
…閑古鳥が鳴いていた。
(そういえば私、この街に友達いないわ…)と気が付いた。←遅すぎる
私は新しい環境に慣れるのに時間がかかる上、 今までは、職場やお酒の席で友達を作ってきた。
上京して以来、体調不良→妊娠→出産→川崎へ引越→子供がひどい人見知り→引きこもり。
友達を作るタイミングはなかった。 もちろんママ友もほぼいなかった。
そして土地勘のないローカルな街での開業。
周りの店舗の方とも全く面識がなく、完全に独りぼっちだった。
人と人が繋がると「街」に活気が出る。
ーepisode:新丸子の路地裏マルシェー
オープンして2年目、少しづつ常連さんにも恵まれ、 ご近所のお店仲間とも仲良くなっていた。
やっと自分の居場所になってきたと感じた。
もっとこの街を盛り上げて、お役に立ちたい!と思い、 地元川崎野菜を販売する「マルシェ」を立ち上げた。
川崎野菜をきっかけに、地元のお客様が街を回遊し それぞれの店主とつながるきっかけを作る、というのが狙い。
とにかく、モノや店よりも、人と人とが繋がることを目指していた。
イベントで自店がが盛り上がるのはもちろんだが、 私は、一人勝ちには全く興味がない。
地元の方もお店(店主)も楽しみながら、街全体で活気を出して行くことこそが 私にとって、ワクワクすることだった。
ーepisode:小杉てづくり市ー
自店の取扱作家が50名以上となり、スペース的にも限界を感じていた。
また、クオリティーの高い作家さんでも、 価格競争に飲み込まれて青空のもとバザー並な価格で 販売しているのにも心が痛かった。
そんな悩みをお酒の席で、 武蔵小杉商店街青年部の友人に打ち明けてたところ 「ウチの商店街の道路を使いなよ!」と言ってくれた。
商店街の「街を盛り上げたい」という思いと 「クオリティの高いものを正当な価格で販売する作家を応援したい」 という思いが合致し「武蔵小杉てづくり市」が誕生。
武蔵小杉駅前商店街200m程の道路を使用し、商店街の全面協力の元、1カ月もたたないうちのスピード開催に至った。
2017年6月スタート(2019年4月まで合計5回開催)
毎回、募集者数を相当上回る出店の応募があり たちまち人気イベントとなった。
自分たちのできる範囲、目の届く範囲、クオリティの高い手作り感を大事にして運営した。
- 自分たちのできる範囲のサイズ感で
- ワクワクするおしゃれなビジュアルは絶対で
- 無理をせず
- 長く継続でき
- お客様に愛されるイベント
こういった目標を立て、ここから外れないように運営。 イベントの企画が楽しくて仕方なかった。
以降も、ご近所店舗や、商店街を巻き込むイベントを作り出した。
企画したイベントは、毎回どれも確実に集客でき 継続開催&赤字ゼロで運営しているのも自慢。
いつしか広まっていった「顔はめの人」
路地裏マルシェ開催当初、広告費はゼロ。
そうだ、お客様にSNSで拡散してもらおう!と、ちゃっかり宣伝してもらうことを企み、ビジュアル的に引っかかりそうな「顔はめパネル」を作り始めた。
マルシェは2ヶ月に1度の開催だったが、 じわじわ街の人気イベントとなっていった。
同時に、毎回「顔はめパネル」も作っていたので、 パネルの枚数も100枚を超えていた。
いつしか巷では「顔はめの人」と認識されるように。
その頃から、外部からも「顔はめ」の注文を受けるようになっていた。
顔はめにフォーカスした取材を受けることも増え、 東京新聞にも大きく掲載していただいた。
その取材がきっかけとなり、次の目標がじわじわ沸き上がってきた。
それは、「顔はめパネルで独立したい」ということだ。
とにかく誰もやっていないことをやりたい。
「顔はめパネル」の、心にじんわりと浸透して、 コミュニケーションが加速する可能性にも魅了されていた。
閑古鳥が鳴いていた店は、お花とお酒でいっぱいに。
ただ、自店を手放すのには勇気が要った。 禿げそうなくらい相当悩んだ。
でも今動かないと、後悔をする。
「いつか」は来ないかもしれない、というあの時の感覚が蘇ってきた。
閉店を決心。
決めてからお客様に伝えるまで2カ月空けた。
その間は、大好きな店にいるのが辛かった。
決めたものの、揺れていた。
大事な子供(店)を手放す気持ちだった。
今までたくさん助けてもらった、ご近所のお店仲間、お客様、作家さん、家族や友人、義両親や両親に申し訳ないという気持ちでいっぱいだった。
でも前に進みたい!と少しづつ気持ちを整理していった。
閉店は、巷でちょっとしたニュースにもなり、 新聞やネットニュースの取材を受けた。
最終日、店内はお花とお酒でいっぱいになった。
新装オープンですか?と入ってくるお客様も居たほど(笑)
常連さんたちと飲み明かした。
たくさんのお客様や友人達に囲まれて、幸せだった。
知り合いゼロでスタートした孤独だった私に、 今の幸せを伝えてあげたいと思った。
ハイパー顔はめクリエイター爆誕。
顔はめクリエイターとして独立してからは、今までにない、コンパクトサイズの顔はめパネルであることや コミュニケーションツールとして普及していることが注目され メディア露出が増えた。
- NHKシブ5時
- ヒルナンデス! (何者さんコーナー)
- ヒルナンデス!スタジオ出演 (つるの剛士卒業企画)
- ヤモヤさまーず2
- 日テレ Stories など出演
閉店後まもなくして、新丸子の仲良し店舗から、 「一緒にイベントを立ち上げないか」と相談される。
街を盛り上げたい気持ちは変わらずだったので、一緒に立ち上げた。
ー新丸子路地裏のお店つまみぐいまつりスタートー
街の個人店舗を期間内周遊し、 イベント限定のメニューをつまいぐいして回るという企画。
新丸子路地裏のお店つまみぐいまつり
スタンプラリーを盛り込み、イベントのキャラクター『つまみさん』も誕生させる。
コロナ禍でのスタートではあったが、密にならない方法をその都度考え 半年に1度のペースで現在も継続開催している。
感染状況によって規模を調整しながら、毎回20〜50近くの店舗が参加し、想像以上の盛り上がりを見せている。
地元ラジオ、東京新聞、毎日新聞、タウン誌、ケーブルTV などの取材もたくさん受けた。
私の生み出した「つまみ」さんも地元の方には大人気なキャラクターとなっている。
運営にあたって大事にしているのは、お客様も店舗も参加型であること。
マンパワーが明らかに足りないので、 参加店舗にも運営をお手伝いいただいたり、 お客様にも情報発信をお願いしたりしてる。
持ち前のちゃっかりはここでも生かされている。
参加店舗からは
「コロナ禍の大変な時期にイベントを企画してくれて元気を取り戻した」
「みんなで一緒にがんばりましょう」
など前向きなコメントをたくさんいただいている。
ー老舗和菓子屋さん90周年イベントー
以前から販促用の顔はめパネルをオーダーいただいてた店舗 (川崎の老舗和菓子店、新岩城菓子舗)さんから 顔はめパネルを含めた「お客様が楽しめる仕掛け」を 一緒に考えて欲しいとの依頼を受ける。
女将さんと相談しながら、誕生したのは
- お客様がSNSにupしやすい顔はめパネル
- 女将のキャラクターを前面に出した顔はめスタンプカード
- 顔はめ名刺
- 動画発信用の吹き出し など
どれも、女将の飛び抜けて明るいキャラクターを全面に出したことで、 お客様との会話が盛り上がり、店は更に活気づいた。
続けて、創業90周年に向けてオリジナルTシャツの製作依頼をいただく。
Tシャツをデザインするにあたり、こちらもお客様参加型を提案。
デザインを投票形式にし、SNS、店頭両方で投票は大盛り上がりだった。
決定したTシャツも150枚という予定を上回る注文数。
みんなで一緒に盛り上がり、一緒にお祝いをするというスタイルがとても喜ばれた。
顔はめクリエイターの枠を壊し、これから先、目指す場所。
文化祭やお祭りのようなノリで、 まずは自分たちが楽しいことを寄り添って考える(真面目なアホになって) 依頼してくださった方とのコミュニケーションを大事にしながら、一緒に楽しむ。
最終的には、お客様も大いに巻き込んでイベントを盛り上げる。
ということを企画するのが、自分は得意なのだと改めて感じた。
コロナの襲撃に合い、私たちの日常は大きく変った。
でも、コロナのおかげで見えてきたこともたくさんあった。
コロナ禍でも、街の商店のみなさんは元気を出そうと頑張っていて、それを盛り上げようとする仲間や、お客様もたくさんいる。
コロナ禍でも、人が繋がりたい気持ちは何も変わらなかった。
そういう個人店舗の方々が、前を向いて「よし!」と頑張れ 街が活気づく「きっかけ作り」を、サポートしていきたい。
ちっちゃいからこそ、できる事がある。
ちっちゃいからこそ成し遂げられる、小回りの効くでっかい野望。
小さいお店がパワーを持って進んでいくことで、 それが街の着火剤になって、街が元気になって、 人と人が繋がって、そのパワーがどんどん広がって、 みんなですごい景色が見られるように。
これからは、その火種ともいえる、 ちっちゃいイベント=ちびフェスをプロデュースしていきます。
ということで、ここからがスタート。
ちびフェスプロデューサー さとうゆき、がんばりまーす😄
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